足,潰瘍,糖尿病,壊死,床ずれ,治らない傷

足の潰瘍

2015年12月7日更新
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治らない足の傷の治療・病院

 

湿潤(しつじゅん)治療とは?

子供の頃すり傷ができると「乾燥させたほうがいい」と言われた経験はありせんか?
傷の治療の考え方は今と昔では全く変わりました。傷は湿潤環境の方が早く治るという研究結果が出ており、乾燥させてしまうとかえって治りにくいというのが、現在の傷に対する考え方です。
傷の治療後14日目

ガーゼだけの治療 湿潤治療

少し湿り気のある傷の環境(=湿潤環境)では酵素、増殖因子などが早く成長します。また傷から自然に出ている液には外からのバクテリアを殺す機能のある細胞も含まれています。
これらの細胞に湿潤環境で最大限働いてもらおう、と言う考え方です。
近年ではバンドエイドも湿潤環境を保つよう考えられた製品が出ています。
しかし、湿潤環境の加減というのは複雑な傷の場合、大変難しいということもわかっています。つまり湿りすぎず、乾燥しすぎずという微妙な加減のことです。
糖尿病による傷、血流が悪いのでできた傷、大変大きい傷などは創傷治療の専門医に傷の環境をきちんと調整してもらう必要があります。こういった場合は創傷ケアセンターに相談してみましょう。

足専門医アルコールブロックの必要性


アルコールブロックの必要性

虚血性潰瘍のため保存治療に移行したが、痛みはづづいており、それを和らげてあげたい、と思う場面に出くわすことがあると思います。こういった場面では、アルコールを使い末梢神経を麻痺させることができます。

Abeloff: アベロフによる臨床腫瘍学 第4版

Stuart A. Grossman, Suzanne Nesbit

キーポイントまとめ
局所鎮痛

局所鎮痛は、長時間作用する局所麻酔によって3時間から12時間に鎮痛状態にすることであるが、神経剥離剤(アルコール)は数週間から数ヶ月にわたり鎮痛状態を保つことができる。
通常は神経剥離の前に局所麻酔による診断的神経ブロックが施行される。これにより麻酔科医が局所の治療に対する反応を判断し、疼痛の代わりに起こる「麻痺」が耐えられる範囲であるかを考慮する。この局所麻酔で疼痛を一時的に抑えることが出来たら、アルコールをクモ膜下又は硬膜外に注射し、背部の細根にある侵害受容線維を破壊する。
これが外科的神経根切断を模擬した治療となるのである。これら神経剥離剤の注射は一般的に「恒久的神経ブロック」と呼ばれているが、通常の鎮痛期間は数ヶ月である。

ブロックの種類
例 適応 注意
局所神経ブロック 診断的 肋間神経ブロック 疼痛の病因、局所治療後の副作用を見つけ出す。 鎮痛状態は数時間しか持たない。

交感神経依存性痛の治療 星状神経節ブロック 交感神経依存性痛 繰り返してブロックする必要の可能性あり。

トリガーポイント注射 トリガーポイント注射 筋筋膜性疼痛症候群(MPS) 繰り返してブロックする必要の可能性あり。

神経剥離ブロック
(アルコール又はフェノール) 末梢 肋間神経ブロック 胸壁腫瘍 鎮痛状態は通常数カ月続く。

内蔵 腹腔神経叢ブロック すい臓がん 鎮痛状態は通常数カ月続く。

硬膜外及び脊椎麻酔 硬膜外ブロック 2~4の皮節に限局した疼痛 鎮痛状態は通常数ヶ月続く。

From Grossman SA, Staats PS: The current management of pain in patients with cancer: Oncology 1994; 8:93.

Goldman: セシル内科学 4版

疼痛のある患者へのアプローチ
神経ブロック、脊髄麻酔、及び神経外科的介入

麻酔と神経外科的治療は場合によって、難治性の疼痛に有効である。ほとんどの神経内の疼痛線維には、運動線維、表在触覚線維、位置感覚線維が随伴しているため、神経ブロックの使用は限られている。
局所麻酔や、アルコール又はフェノールを使用した恒久的神経剥離治療は通常、疼痛のブロックに付随して受け入れがたい運動機能の消失を引き起こす。一時的な神経ブロックはしばしば理学療法を行う事案を作り、理学療法が持続した疼痛軽減になることもある。
交感神経の選択的ブロックは、反射性交感神経ジストロフィーや複合性局所疼痛症候群タイプI及びタイプIIなどの疼痛に有効である。

アルコール注射のテクニック

1. 100%のエチルアルコール0.1ml を0.25%のブピバカイン0.4ml で薄めた溶液(計 = 20%のエチルアルコール0.5ml)を安定した針ポジションでモートン神経腫の外側に溶液の漏れがない様確かめながらゆっくりと注射する。

2. 局所麻酔剤48ml と無水エチルアルコール2ml を混ぜることにより、4%のアルコール硬化療法剤ができる。今回は注射に純粋エチルアルコールと、USP,0.5%のエピネフリン入りブピバカインHCL(1:2000000)を溶液に使用。 4%に薄めたアルコールと2%のキシロカイン48ml と48ml の純粋エチルアルコールを混ぜて4%希釈アルコールを作ることも可能であるが、ブピバカインとエピネフリン混合液のほうが良い結果を得られている。

3. 無菌状態で溶液を作ったら、容器にラベルを付け、硬化療法剤と局所麻酔を間違えないようにする。

4. 準備が出来たら、作った溶液0.5ml を神経が分布していて疼痛のある箇所に注射する。このようなアルコール融除を使用した治療はモートン神経腫に有効である。神経周辺にエチルアルコールを注射することにより、脱水、壊死、原形質の沈殿をとおして化学的に神経剥離を起こさせる。この効果を最大に発揮するのは大径有髄線維においてである。Dockeryにおける100 名の患者の調査では、一連の4%エチルアルコール注射後、完全奏効率が82%、完全又は部分奏効率が89%であった。 Fanucchi らの報告では、40 名の患者集団に対する30%のアルコール注射4 回の後、10 ヵ月後のフォローアップで90%の部分又は完全奏効率であった。 Hyer らも、2005 年に8 件の神経腫のうち6 件に良い結果が見られたと報告している。

 

 

文献:
1. Rengachary SS, Watanabe IS, Singer P, Bopp WJ. Effect of glycerol on peripheral nerve: an experimental study. Neurosurgery 1983;13 : 681–688
2. Dockery GL. The treatment of intermetatarsal neuromas with 4% alcohol sclerosing injections. J Foot Ankle Surg1999; 38:403 –408 Hyer CF, Mehl LR, Block AJ, Vancourt RB. Treatment of recalcitrant intermetatarsal neuroma with 4% sclerosing alcohol injection: a pilot study. J Foot Ankle Surg 2005;44 : 287

 

 

切断s

足趾の血流が悪く壊疽が起こった場合、足趾に感染が起きてしまった場合、足趾を救うことができない時があります。その場合中足骨レベルで切断すると、適切な靴と装具を使えば、また歩くことができるようになります。

TMA切断Trans-Metatarsal Amputation
TMAは足趾や中足骨の頭部が壊死・感染を起こし、足先の切断が必要なときに適用する。
基本的に、(理想的には)足底の厚い皮膚を足背上部へ持ち上げるようになるため、完治後は耐久性の高いアンプタ法である。

しかし足底に創傷がある場合は、その部位を切除し、T字型の縫合をする(次ページ図参照)。
また、血流が悪い場合は適応が困難なため、事前に臨床所見(脈の触知など)、ドップラー、SPP、必要時アンギオによる血流確認が必要である。

もし足底の血流が足背の血流より低い場合は、皮膚への血流を遮断させないよう皮膚を良好な肉芽から切り離すことをせず(皮膚下にポケットを作らないように)FishMouth(魚の口)のように切り、少しづつ感染・壊死した骨、壊死組織や腱を切除し縫合する。

TMA完治後は、靴の中にFiller(詰め物)をいれたり中敷を作成するだけで、比較的簡単に歩行することもできる。

皮膚切開時のポイントはFishMouth(魚の口)のようになるが、皮膚はできるだけ残すように、またできるだけデリケートに扱うことが必要である。
オペ中のポイントは、中足骨を切断するときに一直線ではなくパラボラ状(山のように)にして、さらに尖った切断部をリェールなどで削ることで創傷の再発を予防を行う。
オペ中にAP Viewのレントゲンをとることで、うまく山状にできているかを確認するのもよい。
ドレーンも必ず入れなくてはならない。骨切断・摘出後は、骨を培養と病理へ送り、感受性結果に基いた抗生剤の調整をする。

オペ後3-4週間の歩行は禁物。抜糸はその後、皮膚の治癒が確認できてからとなる。   

 

 

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